赤門アカデミーのオンライン個別指導例

小テストと答案を見ながら、
次の一週間に取り組むことを決めます。

オンライン指導では、講師が説明するだけでなく、塾生さんが実際に解いた小テストや答案を確認します。正解したかどうかだけでなく、どこで考え方が止まったのか、なぜその答えを選んだのかを話してもらい、次回までの課題を決めます。

このページでは、高校2年生に行った英単語、数学、英文法、英語長文の指導を、当時の会話と答案を残してご紹介します。整った成功談ではなく、間違いや質問を含む一回の指導記録です。

この指導でやっていること小テストと答案から理解度を確認し、できなかった理由を話し合い、次の一週間の課題を決めます。

このページについて|本記事は、過去に実施したオンライン指導の記録を、指導内容が伝わりやすいよう再編集したものです。塾生さんの名前は匿名表記とし、個人が特定されないよう一部の情報を調整しています。音声そのものではなく、実際の指導内容を会話形式で掲載しています。指導当時の教材、入試制度、連絡手段に関する表現を含みます。また、この事例で扱った語数、問題数、課題量は、現在の全塾生さんに共通するものではありません。

指導時点の状況

学年
高校2年生
志望校
東北大学
在籍期間
入塾から約3か月
入塾時の模試偏差値
50台半ば
この日の内容
英単語、数学、英文法、英語長文

高校2年生Aくんの指導例

英語と数学を優先し、学習の土台を作っていた時期です。

高校1・2年生は、特定の教科を優先する必要がある場合を除き、英語と数学を中心に学習の土台をつくり、定期テストや志望校の配点に応じて理科・社会にも取り組みます。

英語と数学は、基礎の定着から入試問題への応用までに時間がかかる教科です。高校3年生になる前に基礎を固めておくことで、理科・社会や志望校別対策に充てる時間を確保しやすくなります。

ここでは、地方の公立高校に通い、東北大学を志望していた高校2年生Aくんの指導例を見ていきます。この日は、最初に英単語と数学の小テストを行い、その後、英文法と英語長文の理解度を確認しました。

英単語の小テスト

50問中48問正解。似た単語の混同が見つかりました。

英単語の小テストには、当時使用していた『システム英単語』を使いました。Aくんは長文読解に強い苦手意識はありませんでしたが、入塾前は英単語の学習量が不足しており、単語の意味を正確に覚えていなかったり、似た単語を混同したりすることで失点していました。長文の読み方を学ぶだけでなく、語彙を正確に身につけることも読解力の土台になります。

この時点では、基礎から標準レベルに当たる1〜1200語を一通り学習し、2周目に入っていました。この指導では、一度学習した範囲を600語ずつ一週間で復習するペースを目安に進めていました。ただし、機械的に繰り返すのではなく、間違えた単語や混同しやすい単語を重点的に確認します。

今回は1〜600語の2周目として、独自の小テストシステムを使い、範囲内から50語をランダムに出題しました。

指導記録

塾生

先生こんにちは。

担当講師

こんにちは。では、今日の指導を始めようか。まずは英単語のテストです。LINEに問題を送るね。

Aくん専用チャットルームに送信された50語

desert, environment, standard, reasonable, entire, perform, frighten, goods, apparently, occur,
quarter, weapon, hardly, empty, interaction, invent, moreover, trend, duty, insect,
theory, recognize, edge, emotion, expose, seat, carbon, skill, institution, instance,
compete, preserve, mention, examine, criticize, replace, expensive, adjust, overcome, native,
argue, focus, raise, urban, huge, concept, trade, relate, freeze, crisis

順番に意味を口頭でお願い!

塾生

(回答中)・・・・・

担当講師

48問正解だね。2周目としては、よく定着しています。間違えたのはdutycompeteの2語だね。
dutyを「汚い」と答えたけれど、それはdirtyとの混同だね。dutyは「義務」という意味の別の単語です。competeも「完全な」と答えたけれど、これはcompleteとの混同だね。

塾生

あ、そうか。「競争する」ですよね。

担当講師

そうそう。2周目でかなり定着してきているね。1〜600は基礎となる重要な単語が多いので、取りこぼしを少しずつ減らしていこう。
同じ範囲をただ繰り返すだけでなく、間違えた単語や似た単語を抜き出して、別にまとめて覚えると効率がいいよ。

塾生

なるほど。確かにそうですね。了解です。やってみますね。

担当講師

来週は、これに加えて601〜1200語からも出題します。範囲ごとにテストするので、覚えにくい単語は個別に抜き出して、ノートやフラッシュカードにまとめておいて。

塾生

わかりました!

数学の答案確認

三問の答案から、証明の書き出しと解法の選び方を確認しました。

前回の指導では、当時使用していた『黄チャート』を使い、数学Aの整数分野の例題を一通り学習してもらいました。そこで今回は、演習問題を使って、前週に学習した解法をどのように応用するか確認しました。

この指導では、確認テストを指導の1時間ほど前に送り、学習範囲とその類題から3問を出題しました。正誤だけではなく、対偶による証明で何を仮定するのか、合同式をどの場面で使うのかまで話し合っています。

問題 内容
問題1 nは100以下の正の整数で、nを7で割ると2余り、n2を11で割ると4余る。このようなnの値を求めよ。
問題2 a、bを自然数とする。abが3の倍数であるとき、aまたはbは3の倍数であることを証明せよ。
問題3 次の等式を満たす整数x、yの組を1つ求めよ。(1)9x+23y=3 (2)13x−24y=5
  • 整数問題に取り組んだ高校2年生の手書き答案問題文の条件を整理し、整数nを求めた答案
  • 対偶を使った証明問題に取り組んだ高校2年生の手書き答案対偶による証明の書き出しを確認した答案
  • 一次不定方程式に取り組んだ高校2年生の手書き答案一次不定方程式二問に取り組んだ答案

実際の答案です。画像を押すと大きく表示できます。

指導記録

担当講師

3問とも考え方はおおむね理解できています。ただ、2問目は証明の書き出しを直した方がいいね。
答案には「aとbがともに3の倍数でないのであれば、abは3の倍数ではないとすると……」と書いてあるけれど、これでは、これから示すべき結論まで仮定したように読めてしまいます。

塾生

え、これダメなんですか?

担当講師

「abが3の倍数ならば、aまたはbは3の倍数である」という命題の対偶、つまり「aとbがともに3の倍数でなければ、abは3の倍数ではない」を証明しようとしたんだよね?

塾生

はい。

担当講師

それなら、まず「対偶を証明する」と方針を示します。そのうえで、「aとbはいずれも3の倍数ではないと仮定する」と書けばいい。
3の倍数ではない整数は、3で割った余りが1または2なので、a=3k±1、b=3l±1と表せます。そこからabを計算し、3の倍数にならないことを示せば、対偶の証明になります。

塾生

なるほど。僕の答案では、仮定する条件と、これから示す結論が一緒になってしまっていたんですね。

担当講師

そういうこと。対偶による証明でも条件を仮定して構わないけれど、何を仮定し、何を示すのかを明確に分けることが大切です。背理法の書き方と少し混ざってしまったのかもしれないね。

塾生

あー背理法ありましたね。それと混ざっちゃったのかもしれないです。

担当講師

対偶と背理法の違いも、あわせて復習しておいて。
それから、この問題ではa=3k±1、b=3l±1と表すと、余りが1の場合と2の場合を対称的に扱えるので、計算しやすくなるよ。

塾生

−1ってどういうことですか?

担当講師

通常の割り算では余りを0以上で表すので、余りそのものが−1という意味ではありません。3で割った余りが2の数は、3k+2とも3(k+1)−1とも書けるので、合同式では2の代わりに−1を使って表せるということだよ。

塾生

なるほど。3で割った余りが2になる数を、3の倍数より1小さい数として表しているんですね。

担当講師

そのとおり。+1と−1で表すと対称になるので、場合分けや積の計算がしやすくなります。合同式では、同じ合同類を表す数の中から、計算しやすい代表を選ぶことができます。

塾生

了解です。覚えておきます。あと先生、合同式でちょっと質問があるんですけど?

担当講師

昨日、チャットでも質問していたね。どの部分が分かりにくかった?

塾生

合同式の計算とかどういうものなのかっていうのは理解したんですけど、使う時がわからないというか。

担当講師

なるほど。合同式は、余りに注目して整数を整理するときに便利です。さっきの問題をa=3k±1のように書くと、kやlを使った計算が長くなりやすいよね。合同式を使えば、3で割った余りだけに注目して、より簡潔に表せます。

  • 合同式を使った証明の指導例を書いた手書き答案合同式を使って証明を簡潔に書く方法を確認した指導例

塾生

あー確かにこっちの方が記述量が少なくて計算も簡単ですね。

担当講師

先週学習した別の問題でも、合同式を使えます。合同式では、同じ数を法とする範囲で、等式と似た形で加法・減法・乗法を扱えます。整数の余りに関する証明や、数がある整数の倍数になるかを調べる問題で特に便利です。
どのような問題で使えるかを意識しながら、復習しておこう。

塾生

なるほど。確かにそうですね。ありがとうございます。

担当講師

来週は図形の分野に移るけれど、合同式も復習問題として出題します。今日確認した内容を復習しておいて。

英文法の根拠説明

答えだけでなく、なぜその形になるのかを説明してもらいます。

Aくんは英文法の基礎事項を一通り学習していたため、当時は標準レベルの英文法・語法問題を収録した網羅型問題集を使っていました。問題を解いて終わりにせず、解答の根拠を口頭で確認します。問題集を一通り終えた後は、同じ文法事項を扱った別の問題も出し、初見問題に応用できるかを確かめます。

網羅型の問題集は、問題番号と答えだけを覚えてしまうことがあります。Aくんはまだ1周目だったため、この日は事前に問題番号を指定せず、なぜその答えになるのかを自分の言葉で説明してもらいました。

出題した問題(39番)

I looked for something ( ).

1.to sit on 2.to sit 3.sitting 4.to sit down

指導記録

塾生

①ですかね?

担当講師

正解。では、その理由も説明してみて。

塾生

somethingを修飾してる不定詞だと考えるとsit on somethingしか通らないからですね。

担当講師

そうだね。somethingを後ろから修飾する形容詞的用法の不定詞です。ここでは「座るための何か」ではなく「その上に座るための何か」なので、sit onのonが必要になります。sittingを選ぶとsomethingを修飾する現在分詞になり、文の構造と意味が変わってしまいます。

出題した問題(99番)

Cold chicken is delicious ( ) salad.

1.when eaten with 2.when eating with 3.with when eaten 4.with when eating

塾生

③ですかね。。。ちょっとこれ怪しいです。

担当講師

惜しい。③と④のwith when …という語順では、withから始まる前置詞句を作れないので、文として成立しません。まず、この2つを除外できます。

塾生

あーそうか。。。じゃー①ですね。

担当講師

そうだね。主語のchickenは食べられる対象なので、受け身を表すeatenを選びます。when eaten with saladは、when it is eaten with saladのit isが省略された形です。
第2章の後半は、まだ少し定着が不十分だね。次は第3章に進みたいので、その前に70番以降をもう一度しっかり復習しておいて。

英語長文の音読と和訳

教材の難易度を上げる前に、読みづらい箇所を確認しました。

当時は、長文読解に『英語長文ハイパートレーニング』を使っていました。Aくんは指導当時のセンター試験形式で7割程度を取れていましたが、教材のレベル2では、英文の構造や語彙を正確に捉えられていない箇所が見られました。

そこで、難易度を上げることよりも基礎を確実にすることを優先し、レベル1から学習を始めました。宿題はUnit 10〜12で、この日はUnit 11の音読と内容理解を確認しました。

指導記録

担当講師

では、まず英文を音読してください。

塾生

わかりました。・・・(音読中)

担当講師

ありがとう。少し読みづらそうな箇所があったね。毎日、音読できている?

塾生

うっ、毎日は読めてなかったです。

担当講師

そうだよね。音読でつかえやすい箇所は、単語や文構造の処理がまだ自動化できていない可能性があります。一度読んだ文章でこの状態なら、初見の英文ではさらに時間がかかるかもしれません。

塾生

わかりました。とりあえず毎日読めるよう時間を作ってみます。

担当講師

そうだね。慣れてくれば、1 Unitの音読にかかる時間も短くなります。無理のない時間を決めて、できるだけ毎日続けよう。ただ声に出すだけではなく、文法構造と意味を頭に浮かべながら読んでね。

塾生

それはやってますから大丈夫です!

担当講師

分かりました。では、ここの一文を訳してみて。……文法構造と意味は、しっかり把握できているね。今後は音読の頻度を増やして、理解した内容をより速く処理できる状態を目指そう。

まとめと次回までの課題

最後に、この日の確認結果をもとに、次回までの課題を教科ごとに決めました。

英単語
1〜600語のうち、間違えた単語と混同しやすい単語を重点的に復習し、601〜1200語の2周目を始める。
数学
整数分野の復習を続けながら、図形の性質の例題へ進む。
英文法
第3章へ進み、第2章の70番以降も復習する。
英語長文
Unit 10〜12を、意味と文構造を意識しながら音読する。

担当講師

では、いつもどおり、課題の進捗状況を定期的にLINEで報告してください。分からないところがあれば、次回の指導を待たずに随時質問してね。

塾生

はい、ありがとうございました!

この指導例から分かること

説明だけで終わらず、答案と次の課題まで確認します。

Aくんの場合は、まず英語と数学の学習方法を確立することを優先しました。定期テストなどで他教科の対策が必要な時期を除き、この段階では英語と数学に重点を置いています。赤門アカデミーでは、すべての教科を一度に詰め込むのではなく、塾生さんの状況と志望校から優先順位を決めます。この指導では、次のような確認を行いました。

  1. 英単語の小テストで、似た単語の混同を確認する。

  2. 数学の答案から、仮定と結論、解法を選んだ理由を確認する。

  3. 英文法は、答えだけでなく根拠を口頭で説明してもらう。

  4. 英語長文は、音読と和訳から読みづらい箇所を確認する。

  5. 確認した内容をもとに、次回までの教材、範囲、復習内容を決める。

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