ここでは、赤門アカデミーの英語長文のカリキュラムと指導方法について解説していきます。
英語長文は、模試や入試などの試験で最も配点の高い分野です。
英語長文の出来次第で英語の得点が決まってくるといっても過言ではありません。
我々は生徒のレベルに応じて、適切な問題集を使って生徒の英語長文の読解力をあげていきます。
英語長文は、英単語と英文法がある程度仕上がってから
まず、英語長文の指導は英単語と英文法がある程度仕上がっていないと始めません。
というのも、この二つの基礎的な部分がないと英語長文を勉強するのに非効率的だからです。
例えば、英単語などはわからない単語が一定数あれば長文の読解力関係なく文章の意味が取れなくなっていきます。
これらの単語をいちいち辞書をひいて調べていくのもかなり非効率的です。
また、英文法の基礎的な知識がないときちんと文法構造が把握できません。
このように、英語長文には英単語と英文法がある程度仕上がっている必要があるのです。
具体的に述べますと、英文法は、はじてい、レベル別lv2, 3が終了してから、英単語はシス単の2章まで終えてからスタートしていきます。
英会話教室に通っていたり、中学の英語が得意であった場合で、時間に余裕がある生徒さんの場合ですと、基礎的な英単語、英文法の学習とともに、後述するハイパートレーニングlv1くらいははじめることはあります。
しかし、英語に苦手意識がある生徒さん、普通の高校1年生の場合、英単語と英文法がある程度のところまで進んでから長文の指導を開始します。
英語長文のカリキュラム
次に英語長文の指導でどのような問題集を順番に使っていくのか、英語長文のカリキュラムについて解説していきます。
英語長文では、「ハイパートレーニング」という参考書を使っていきます。
ピンク色の問題集が、lv1で中学から高校初級レベルの長文問題集です。
緑色のがセンターレベル、紫色のが難関大レベルの問題集です。
この長文問題集の最大の利点は本文の訳だけでなく、SVOCなどの文法的構造が細かく一文一文載っていることです。
解答解説がかなり丁寧なのです。
なので、この問題集一冊あれば基本的に誰かに教わることはなく自分で長文の勉強を進めることができるのです。
具体的な進め方としては、まず英文法と英単語が上記で示したようにある程度仕上がってきたらハイパートレーニングのlv1からスタートします。
場合によっては、同時並行で進めていくこともあります。
lv1が終わったら、lv2へといきます。
lv2が終わるとすぐにlv3へは行かずに一度センター演習を挟みます。
センター演習はシス単が2章まで、英文法がベスト400まで、英語長文がlv2まで終えたら始めます。
センター演習の出来を見て、まだ長文読解が必要な場合はセンター演習と同時並行で、「東進英語長文レベル別問題集lv4」を進めていきます。
基本的に中身は、ハイパートレーニングのlv2とほとんど変わらず、一文一文の文法構造もしっかり載っており自分でハイパートレーニングと同様のやり方で学習を進めていくことができます。
センター演習については、詳しくはセンター演習の指導方法についてをご覧ください。
センター演習で安定的に8割以上の得点ができるようになったら、次にlv3へと移っていきます。
lv3までいくとかなり文法構造が複雑な文が出てきます。
ここで、このような文法構造が複雑な文を正確に解釈するために、ハイパートレーニングに加えて、「ポレポレ英文読解プロセス50」を進めていきます。
これは、文法構造が複雑な文もしくは複数の文を50題集めてある問題集です。
これを用いて、複雑な文をしっかり訳せて、文法構造が明確にわかり、なおかつ何が言いたいのかわかるように勉強してもらいます。
これをハイパートレーニングlv3と同時並行で進めてもらいます。
また、生徒によっては勉強に使える時間が少なかったり、他の教科の優先度が高かったりすると、ポレポレを先にマスターしてから、ハイパートレーニングのlv3に取り組む人もいます。
この辺のカリキュラムは生徒一人一人の能力とキャパシティーを考慮して考えていきます。
ハイパートレーニングのlv3まで終わると時間に余裕のある生徒は、「東進英語長文レベル別問題集lv5, 6」をハイパートレーニングと同様の方法で進めていきます。
時間がない場合は各志望校の対策へと移っていきます。
また、ここでは紹介だけに留めておきますが、東大英語の長文対策には、「東大英語総講義」と過去問を基本的に使っていきます。
詳しくは東大英語対策のカリキュラムと指導方法をご覧ください。
英語長文の学習方法
次に我々が生徒にどのように英語長文の勉強を進めていけば良いか、英語長文の学習方法について説明していきます。
長文問題集の学習方法
これは、ハイパートレーニング、東進レベル別問題集のどのレベルにも当てはまるやり方になります。
まず、普通に長文問題を解くときと同様に本文を読んで問題に答えていきます。
この際、本文や問題文にわからない単語、意味がわからなかった文や節などがあれば、なんらかの印をつけておきます。
次に、採点して解答解説を読みます。
この際に、本文を読んでいるときに印をつけたわからなかった箇所を文法構造や訳が書いてあるページを見ながらわかるようにします。
この後に、わからなかった箇所を全部意味や文法構造を暗記していきます。
これまでがあくまでも長文の勉強の準備段階でここからが本当に実力がつくトレーニングです。
わからないところ全て無くした上で、本文を毎日5回ずつ音読していきます。
慣れないうちは、解答解説の文法構造が書いてあるページを見ながらでも良いので音読していきます。
これを本文をスラスラ読めるくらい前で繰り返していくのです。
ある程度スラスラ読めるようになったら、CDを聞いて本文を目で追います。
このときに自分の変な発音やリズムをできるだけ見つけていきます。
正しい発音に修正したら、今度はCDと一緒に音読していきます。
CDを音読の際に使うことによって、正しい英語の発音とリズムが身につき、リスニングの対策にもなっていくのです。
手順をまとめると以下のようになります。
- 本文を読んで問題を解く。(この際わからない部分にはチェック)
- 採点して解答解説を読む。チェックしたところも理解する。
- わからないところを全て覚えてしまってなくしていく。
- 毎日5回は音読する。
- ある程度スラスラ読めるようになったらCDを聞いて目でおったり、CDと一緒に音読する。
このように長文のわからなかった部分を全て覚えて音読する訓練を積み重ねることによって、同レベルの長文が普通に日本語と同様に意味が取れるようになります。
この際以下の2点に必ず注意して読むことが重要です。
- 必ずわからないところを全て覚えてしまって無くした状態で音読をすること。
- また、音読する際にお経のように何も考えずに読むのではなく、意味をイメージしながら読むこと。
まず、わからないところを全て潰して音読しないと、当然わかならいところがわからないままになってしまって、定着していきません。
なので、確認テストで聞かれた時も当然答えられませんし、今後長文で同じような表現が出てきたらまたわからなくなってしまいます。
また、音読する際に何も考えずにただ声を出しているだけですと、ただの発声練習になってしまいます。
音読すると同時に意味や文法的構造をイメージすることで、無意識のうちに英語の意味がスラスラ取れるようになるというのがこの訓練の目的なので、必ず、声だけ出して音読しないように生徒には注意しています。
ポレポレの学習方法
次にポレポレの学習方法について解説していきます。
本質的な部分は変わりませんが、問題集という形式ではないので、形式的に異なる点があるので、別途解説します。
まず、問題文を普通に読んでもらいます。
このまま文法構造もわかりちょっと単語を調べたくらいで訳せるのであれば、そのまま毎日音読をしてもらいます。
ただ、全く文法構造もわからないし、文の意味もさっぱりわからないという文も当然でてきます。
このような文については解説を読んで文法構造を理解していきます。
この際、ハイパートレーニングのように、見やすく直接文に文法構造が書いてあるわけではなく、日本語の解説という形で載っています。
本文をノートに移すか、もしくはコピーをとって、解説を元に自分で文法構造を実際に文に書き込んでみるとより理解しやすくなります。
あとはハイパートレーニングと同様のやり方でわからない部分を覚えてなくしてしまってから、なんども音読していきます。
英語長文の確認テスト
英語長文の確認テストは、英文法同様動画指導時に口頭で行います。
まず、やってきてもらった英語長文の中から講師がランダムに長文を選んでその長文を音読してもらいます。
ここでスラスラ読めないと日々音読していないのが、バレます。
次に、講師が難しそうな単語や文の意味を答えるように言います。
また、段落の内容を説明させたり、問題を答えさせられたりと、抜き打ちでしっかり長文を理解しているかチェックします。
また、ポレポレやハイパートレーニングlv3のレベルになると、文章の要約の仕方も東大志望者には解説します。
これは現時点でできなくても良いのですが、東大ではいずれ難しい文章を短時間で要約する力が必要になってきます。
東大志望で、十分長文が読めている人には少し先取りで要約の仕方についても解説していきます。
まとめ
以上が、赤門アカデミーの英語長文のカリキュラムと指導方法の説明になります。
長文は、入試や模試において多くの配点を占めています。
なので、長文の出来がそのまま英語の得点に直結します。
また、自分のレベルにあった問題集をしっかりやり込んでいくことが重要になります。
我々赤門アカデミーは生徒のレベルにあった長文問題集を指定して、何回も音読をさせることによって、生徒の長文読解力を伸ばしています。