「英文法・語法ベスト400」を使用しています。 この問題集は、高校1年生レベルの高校英文法の基礎的な文法事項をマスターした後に演習をします。 しかし、この問題集は実際使っている人は少なく、多くの人は、「ネクストステージ」や「スクランブル」、「桐原1000」のような1000問クラスの網羅系問題集を進めます。 しかし、実際は先にベスト400に取り組んでからこれらの問題集をやった方が、はるかに楽で効率的です。 このページでは、英文法・語法ベスト400を使う意義、その勉強方法、そして指導中の確認テストの方法について解説していきます。 入塾や1ヶ月限定指導などを検討されている方はこのページでどのような勉強をしていくのかイメージを掴んでもらえると幸いです。 入塾を検討していない人でも、このページでの勉強法を参考に自分の勉強に取り入れてみてください

ベスト400をやる前に

英文法・語法ベスト400は、いきなり英文法を勉強しようとして使っても効率的ではありません。 標準レベルの問題が400問分野別にあり、その解答と解説があるだけの問題集です。 ある程度分野に分かれていると言っても、文法事項が整理されて載っているわけではありません。 よって、基本的には、高校1年生で習う高校英文法の基礎的な文法事項がしっかりと頭の中に入っていないと、解説を読んでも理解することはできないでしょう。 そして、解説が理解できないまま、問題とその答えだけ覚えても、テストで使って得点できるようになるわけではありません。 これは、帰国子女や昔から英会話をやっていて、英語がすらすら読めたり、話せたりする人も同じです。 いくら、英語が得意でも英文法の勉強を全くしたことがない人は、焦らずに基礎的な文法事項を学習してからベスト400に入りましょう。   では、赤門アカデミーでは、具体的にどのような参考書そして問題集に取り組んでから、ベスト400に入るのでしょうか? 赤門アカデミーでは、まず参考書として「安河内の新英語はじめからていねいに」そして、問題集としては、「東進英語レベル別問題集lv.2, 3」に取り組んでから、ベスト400に入ります。 上記の参考書の2冊(新版は1冊にまとまっている。)と問題集2冊を同時並行で進めていきます。 この問題集が完璧にできた段階で、ベスト400に入ると、初見でもわかる問題がそこそこあり、問題も解説を見れば何が題材にされいるのかわかるため、比較的スムーズに取り組むことができます

英文法・語法ベスト400とは

次に、英文法・語法ベスト400の具体的な中身について解説していきます。 先ほども少し触れましたが、ベスト400は、その名の通り、標準レベルの英文法問題が400問入った、網羅系問題集になります。 この問題は、ほとんど選択問題で、文中の空欄に当てはまる選択肢を4つもしくは5つの選択肢の中から選ぶ問題です。 一部、誤りを修正する問題も含まれます。 基本的に昔のセンター試験で出題された文法問題レベルの問題は全て網羅されています。 この400問が分野別に分かれて掲載されています。 章立ては以下のようになっています。
  1. 動詞と文型:1~36
  2. 準動詞:37~100
  3. 時制・助動詞:101~140
  4. 仮定法:141~160
  5. 接続詞:161~185
  6. 関係詞:186~222
  7. 比較:223~258
  8. 名詞・冠詞・代名詞:259~293
  9. 形容詞・副詞:294~328
  10. 前置詞:329~363
  11. 否定・倒置・強調・省略:364~400
最初に、問題のみが400問収録されており、後ろにまとめて解答解説があります。 解答解説は切り離して使うこともできるので、同時に見ることも可能になっています。 解答解説では、その問題の答え、和訳、そしてかなり詳細な解説がついています。 また、CHECK!という重要な文法事項がまとめられたコーナーも問題によってはあるので、とても勉強になる問題集となっています。

ベスト400をやる意義

高校生の多くは、高校1年生の英文法の勉強が終了すると、「ネクストステージ」や「スクランブル」、「桐原1000」などの1000問クラスの網羅系問題集に取り組みます。 これは、高校2年生になるとこのような網羅系の文法問題集を学校が生徒に対して配布する高校が多いからです。 しかし、高校1年生の文法の学習を終えていきなりすぐに1000問クラスの網羅系問題集をやるのは非効率的です。 まず、このような1000問クラスの網羅系問題集は、問題数からもわかる通り、かなり広いレベルをカバーしています。 センター試験レベルの問題ももちろんありあすが、難関私立などで出題されるような難しい文法問題も多数出題されています。 しかし、高校2年生がいきなり難関私立に必要な英文法を習得する必要はありません。 さらに難関私立大学などの文法が難しい大学を受けない人にとっては、1000問クラスの網羅系問題集全てを演習する必要がそもそもないのです。 これは、ランクの低い大学に限りません。 東大や京大も文法問題が出題されない、もしくはされても配点が低いのでここまでやる必要はないのです。 かと言って、分野別にはわかれているものの、レベル別には分かれていないので、センターレベルの問題だけを選んで演習するのもなかなか難しいのです。 そこで、ベスト400を演習することで、センター試験レベルの文法問題のみの演習が可能になり、一度標準レベルの英文法をマスターすることができるのです。 そして、それ以上の難易度の文法問題を習得する必要のない人は、そのまま長文や英文解釈の勉強に専念すればよいのです。 難関私立などを受験する人は、一旦ベスト400を挟んでいるので、1000問の問題のうち、およそ半分は既に解くことができる問題になっています。 改めて、1000問クラスの問題集に取り組むと、より問題が精神的にも取り組みやすくなります。 基礎的な英文法を習得した人たちには是非とも取り組んでいただきたい問題集のうちの一つです

ベスト400の勉強方法

次に、ベスト400を使った赤門アカデミーでの勉強法について解説していきます。

1週間での課題の量

まずは、一週間にどれくらいの問題が課題としてだされるのか解説します。 1周目では、一週間あがり100問ずつ課題として課します。 これは、毎週順調に合格していけば、ちょうど4週間で1周できるペースになります。 100問と聞いてびっくりする人もいるかもしれませんが、問題のおよそ半分程度がその前に演習を行なっている「東進英文法レベル別問題集lv.3」と同等の問題となっています。 レベル別の問題演習をしっかりと行なっていれば、これらの問題は初見で解くことができ、和訳も理由もすぐにわかるので、1週間に100問でもそこまで負担になりません。 人によって、問題数を例えば50問程度に減らしたりすることもありませすが、基本的には1週間で100問課題として出しています。 2周目以降では1週間に200問以上のペースで行います。 これで、基本的に1ヶ月半から2ヶ月の間で2周できることになり、ちょうどベスト400を終わらせることができます。   また、1週間で100問を合格レベルに達するには、どの程度勉強をする必要があるのでしょうか? 基本的に正答率が8割以上であれば合格にしています。 8割以上の正答率を獲得するには、少なくとも2周はする必要があります。 よって、1日に30問以上のペースで勉強していくのが理想です。 もちろん、それ以上のペースで勉強できるのであればした方が正答率はよくなります。

各問題の勉強方法

それでは、各問題の勉強方法について解説します。 まず、英単語と同じように、その日のうちにやると決めた問題は必ずすべての問題が正解できるようになるまでやり続けましょう。 つまり、今日30問やると決めたら、この30問すべてが正解できるようになるまでやり続けるということです。 記憶というのは基本的に忘れるようにできているので、答えられない問題もしくはあやふやな問題を放置してもいつかこたえられるようになるということは絶対にありえません。 必ず、やると決めた問題は全て正解できるまで、やりましょう。   そして、英文法の問題において、正解するというのは
  1. 答えを瞬時に選び文全体をスラスラ音読できるかどうか?
  2. スラスラ和訳ができるかどうか?
  3. その答えになる理由がすぐに答えられるかどうか?
この3つが瞬時にできることを意味します。 これは、基本的に「東進英文法レベル別問題集lv2, 3」に取り組むときも同じです。 そして、今後、ネクステなどの1000問クラスの網羅系問題集に取り組むときも変わりません。 特に2と3を怠っていると、ベスト400に載っている問題を解くことができるようになるだけで、他の類題などへと応用することができません。 テストや模試、そして入試では、ベスト400に載っている問題がそのままでてくるということは決していあり得ません。 ベスト400の問題で題材にされている文法事項を理解して、覚えて、定着させることで、模試などで出題される初見の問題へと応用できないといけないのです。 この3つのことが今日取り組むと決めたすべての問題において、瞬時にできるようになって初めて勉強をやめることができるのです。 かなりハードですが、これくらい深く勉強すると、高校2年生が受けるような模試では、初見の問題だろうとほとんどの問題に解答できるようになるので頑張りましょう。

ベスト400のテスト

ここでは、実際に指導の場でベスト400をどのようにテストしていくのかについて解説します。 ベスト400では、音読が必要になってくるので、動画もしくは音声の通話による指導の前のテストでは行いません。 通話による指導中に問題を出題し、口頭で答えてもらいます。 課題によって課された範囲(100~200問)の中からランダムで9~15問ほど出題します。 出題方法は、講師が問題集の問題部分のみをスクリーンショットで取り送ります。 これをみて、先ほど述べた3つの事項
  1. 答えを瞬時に選び文全体をスラスラ音読できるかどうか?
  2. スラスラ和訳ができるかどうか?
  3. その答えになる理由がすぐに答えられるかどうか?
をチェックしていきます。 まずは、正しい答えをいれて瞬時に音読ができるかどうかを確認します。 その次にそのまますぐに訳してもらいます。 選択肢を間違えるのは論外ですが、ここで、詰まってしまうと、最終的に正しく答えられたとしてもできていないとみなします。 最後に、一部の問題に対して、その問題に関係する文法事項についての質問をします。 この質問は問題の解説をしっかりと読んで理解していれば、答えることができます。 このテストで求められることは、全て問題集に載っています。 前の章で説明した方法でしっかりと1週間勉強してこれば、必ず合格することができるのです。 一見大変そうに見えますが、頑張りましょう。

ベスト400を終えると

最後にベスト400を終えたあとにどのような勉強をしていくのか解説していきます。 ベスト400をマスターすると、一通りの英文法の勉強が終わります。 よって、今後は長文や英文解釈力により重点をおいて英語の勉強をしていきます。 ベスト400と同じ時期にちょうど「ハイパートレーニングlv.2」「東進英語長文レベル別問題集lv.4」などの、標準的なレベルの英語長文の勉強が終わります。 その後は、センター試験の予想問題集を使った演習を行います。 センター試験は2020年度入試を最後に終わってしまいました。 共通テストのリーディングでは文法問題が出題されません。 文法と長文の問題が両方標準的なレベルで出題されて、かつ生徒さん自身が自己採点しやすいマーク式の問題はセンター試験くらいしかないのです。 センター試験の予想問題集を使い、安定的に8割以上とることができれば合格となります。 ほとんどの生徒さんはだいたい8回くらい演習をして、次の問題集にいきます。 こちらにセンター演習についての指導法については以下のページを参考にしてください! 英語のセンター演習の指導方法   センター演習が終わると英語長文の問題集としては「ハイパートレーニングlv.3」、英文解釈の参考書として「ポレポレ」を使います。 これらを同時並行に進めて、難関大学レベルの長文がすらすら読めるような状態にします。 その後、「東進英語長文レベル別問題集lv.6」を経て、一通りの長文対策を終えます。 東大や京大、旧帝大やその他の多くの大学は文法問題が出題されない、もしくは配点が低いので、ベスト400以降は文法の問題集を新たにやる必要はありません。 しかし、早慶などの、難関私立大学などでは、難しい文法問題が出題されます。 これらの大学を受ける人は、先ほどから紹介しています、「ネクステ」や「スクランブル」、「桐原1000」のような英文法の網羅系問題集の演習が必要です。 使い方は、ベスト400と変わらないですが、問題数も多く難しいものまであるのでより時間をかける必要があります。

まとめ

以上が赤門アカデミーでの英文法・語法ベスト400の勉強方法の解説になります。 基礎的な英文法の学習が済んだ人にとっては、よりレベルを上げて、標準的な難易度の模試で勉強するには、ちょうどよい参考書になります。 どの文法の勉強も同じですが、この問題集を取り組む際には、以下の3つのこと、
  1. 答えを瞬時に選び文全体をスラスラ音読できるかどうか?
  2. スラスラ和訳ができるかどうか?
  3. その答えになる理由がすぐに答えられるかどうか?
ができているかどうか、しっかりと確認しながら勉強してみてください。 これで、英文法は一通り学習したが、テストでなかなか点数が取れないという人がしっかりと得点できるようになります。]]>

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