赤門アカデミーの社会
社会は、勉強しすぎない。
過去問から、必要な勉強を決めます。
社会は、勉強した分だけ伸びやすい科目です。昨日まで知らなかった用語が分かる。模試の点数も上がる。英語や数学より、手応えを感じるまでが早い方もいます。
だから、止め時を失いやすい。教科書を読み、資料集を開き、気になった人物や事件を調べているうちに一時間、二時間と過ぎていく。その日の数学は明日に回る。指導していると、こうした遠回りを繰り返し見かけます。
保護者の方から見れば、ご本人はまじめに勉強しています。しかも社会の力は実際に伸びている。問題は、受験全体の合格可能性まで高まっているかです。
社会を勉強しない、という意味ではありません。社会に使う総時間と教材を絞り、必要な基礎と、共通テストまたは志望校の過去問へ時間を集中するという意味です。
- 共通テストだけで社会を使う方 二次試験向けの勉強を、必要以上に増やさないための考え方
- 国立大学の二次試験でも社会を使う方 志望校の出題形式から逆算する進め方
- 受験科目がまだ決まっていない方 英語・数学の進度と志望校候補から、いつ何を決めるか
社会だけを見て決めない
社会は、少ない時間で合格点を狙う。
削るのは、目的の言えない教材と、志望校の問題につながらない勉強です。教科書で身につける基礎と、過去問の分析には必要な時間を使います。
- 英語と数学の時間を奪わない
- まず英数の進度を確保し、そのうえで社会に使える時間を決めます。
- 目的の言えない教材を増やさない
- なんとなく買った問題集や、惰性で続けている参考書を減らし、必要な基礎と過去問へ時間を回します。
英語と数学は、やるべきことが比較的見えやすい科目です。社会は、いつ始めるか、どの科目にするか、どこまで覚えるか、いつ過去問に入るかで迷いやすい。試行錯誤だけで時間が過ぎていきます。
一週間の予定を立てるときは、英数の課題を先に置き、その残りに社会を入れます。予定に収まらなければ、社会の教材、範囲、復習の深さを見直す。勉強時間を増やす前に、やらないことを決めます。
社会を軽んじるためでも、手を抜くためでもありません。受験全体を見て、社会の目標と勉強量を先に決める。あくまで順序の話です。
開始時期は学年だけで決めない
始める時期は、学年では決まりません。
同じ高2でも、東大文科を目指して社会二科目を準備する人と、二次試験で一科目を使う人では、開始時期も勉強量も違います。面談で最初に確認するのは、この五つです。
-
志望校と、必要な社会の科目数
国立大学の二次試験で社会を使う場合は、一科目で受験する大学が一般的です。東大文科は二科目を課すため、社会全体の開始時期と勉強量を別に考える必要があります。
-
共通テストと二次試験、それぞれの出題形式
資料から考えさせる大学か、複数の時代や地域をつないで説明させる大学か。必要な練習が変わります。
-
英語と数学の進度
学年や季節を合図にはしません。今、本当に社会を始めるべきかを、英数の進度から判断します。
-
いま持っている知識
日本史の流れが残っている人、世界史を学校ですでに一周した人、地理感覚がある人。同じ科目でも、最初の課題は変わります。
-
入試までに社会へ使える時間
部活動、学校行事、英数の課題量を踏まえ、現実に確保できる時間から逆算します。
※ 東大文系では、高2の夏から秋冬にかけて始める塾生さんもいます。これは一つの指導例です。英数の進度、選択科目、学校の授業を見れば、開始時期は前後します。
学校・自習・塾を重ねすぎない
社会では、学校の授業も受験勉強の一部です。
先生の説明を聞くこと自体が、時代や出来事のイメージを作るのにかなり役立ちます。社会を分かりやすく教えてくださる先生は、多くの学校にいらっしゃいます。学校に良い先生がいるなら、その授業を積極的に受けてください。
科目によって、学校を使える度合いは違います。英語と数学は、難関大までに必要な演習量が多く、学校の進度だけでは間に合わないことがあります。そのため先へ進む必要があり、学校外の学習の比重が大きくなります。一方で社会や国語は、学校の授業そのものを受験勉強に組み込みやすく、その比重も大きくなりやすい科目です。
実際、社会の本格的な指導を始めるのは高2の秋から冬になることが多く、高3になっても学校と自習を中心に進め、赤門アカデミーでは学習計画や過去問の戦略だけを確認する塾生さんもいます。
※ 指導回数の中で何を扱うかは、その時点で必要なものから決めます。社会を直接指導しない期間があっても、学習計画と過去問の戦略は継続して確認します。
最初にゴールを見る
過去問を、最初に見る。
国立大学の社会は、大学によって問われ方がかなり違います。同じ日本史でも、資料から考える問題、複数の時代をまたいで説明する問題、短い用語説明を重ねる問題では、必要な練習が変わります。
過去問は、勉強を決める設計図です。早い段階で一度確認し、何を、どこまで、どう勉強するかを決めます。初回は点数より、出題範囲と形式をつかむことを優先します。
- どのような資料が出るのか
- どのくらいの長さで書くのか
- 教科書の知識を、どのように使わせるのか
- 共通テストの勉強だけでは足りない力は何か
ゴールを見たら、教科書と学校教材へ戻ります。その後、書ける問題から過去問へ入り、足りないものが見つかったら、また基礎へ戻る。この往復です。
-
過去問で、大学が何を問うかを知る
-
教科書と学校教材で、必要な基礎へ戻る
-
問題文と資料から、答える範囲を決める
-
制限字数に合わせて答案を書く
-
解答例と添削から、次に直す点を決める
東大文系を想定した、一つの計画例
- 過去問の量15〜20年分×2科目難関国立大では10〜15年分、東大では15〜20年分を一つの目安に計画を立てます。
- 復習まで含めた時間約120〜160時間高3の約40週、社会を週10〜12時間進める計画なら、過去問研究だけで相当の比率を占めます。
- だから間の教材は絞る短文論述、基礎知識の確認、共通テスト型の問題集も使いますが、目的が言えるものだけにします。
※ 計算例は、東大文系の試験時間150分を一科目75分に均等配分し、解答と復習を一年分4時間で見積もったものです。実際の時間は、科目、答案、年度によって変わります。
問題文と資料を使い切る
答案を書き直す前に、考え方を見直す
復習では、足りなかった用語を赤字で加えるだけで終わらせません。どこで問題の範囲を取り違えたのか。どの資料を使わなかったのか。教科書で理解したはずの因果関係を、なぜ答案に出せなかったのか。間違いが生まれた場所まで戻ります。
- 問題は、何について説明するよう求めていたか
- 問題文と資料の、どの情報を根拠に使うか
- その根拠から、どの順番で結論へ進むか
問題文と資料は、与えられた情報に意味があると仮定して読みます。答案を書き終えて、使っていない資料や条件が残ったら、そこへ戻る。何を見落としたのかを考え直します。
出題意図を自力で正確に読み取るのは、初めのうちは難しいです。最初は解答例や添削を手がかりに、問題文や資料のどこを見る必要があったのかを後から確認します。これを繰り返すと、答案を書く前に、出題者が求める範囲を予測できるようになります。
通史完成まで待たない
記述だけは、早く始めてください。
教科書を読んで意味が分かることと、その内容を条件に合わせて60字、100字、場合によっては600字の答案にすることは、別の作業です。
高校生は、まとまった日本語を書く機会が多くありません。知識が頭にあっても、主語が抜ける。原因と結果の順番が逆になる。問いに必要な情報を選べず、字数だけが埋まる。記述は、実際に書かなければ見つからない弱点があります。
通史が終わるまで待つと、知識の補充と答案作成を受験直前に同時進行することになります。書ける問題から、早く始めてください。最初は短い記述や、学習済み範囲の大問で十分です。
- 第1段階|既習範囲の、短い記述学習済みの時代から、一行か二行の説明を書く。教科書を見ながらで構いません。知識を文章へ変える作業に、まず慣れます。
- 第2段階|大問ごとに、横串で解く過去問を年度単位ではなく、時代や大問、記述量で分けます。同じ形式を続けて見ると、大学が繰り返し求めているものを比較しやすくなります。
- 第3段階|年度一式を、時間内に二科目の時間配分、解く順序、難しい問題を一度飛ばす判断。ここは本番形式でしか練習できません。
科目によって、進め方は変わる
日本史・世界史・地理。入り方は違います。
同じ社会でひとくくりにされますが、最初の1〜2か月に優先することは、三科目でかなり違います。ここでは入り口だけを示します。世界史については、科目ごとのページで詳しく説明しています。
- 世界史
- 通史は、一周で終わらせない。用語の暗記で立ち止まりすぎず、まず古代から現代まで通します。そのうえで、読む目的を変えながら繰り返します。
世界史のカリキュラムを読む → - 日本史
- 入り口は広く、出口は深い。小中学校で学んだ流れが残っている人は、世界史より早く具体的な問題へ入りやすい。東大のように時代ごとに大問が分かれる大学なら、学習済みの時代だけを複数年度まとめて解けます。時代横断型や近現代中心の大学では、先に通史と出題構成を確認します。
- 地理
- 知識を、資料の謎解きへつなぐ。基礎知識を確認したら、資料問題へ早めに触れます。止まっている場所は「基礎を知っているか」「地図や統計から推理できるか」「推理した内容を制限字数へ落とせるか」の三つに分けると見つけやすくなります。
通史の理解は、その後の土台です。薄めの問題集や一問一答を必要に応じて使い、知識の抜けを埋めます。短い記述は通史と並行して始められますが、国立大学の本格的な過去問、とくに長い論述は、通史への理解がある程度できていないと取り組みにくいものです。
※ 約400ページの教科書を1ページ10分で読むとすると、通して読むだけでおよそ65時間です。毎日1時間なら、2か月とすこしです。必要な期間は、受験生の知識と志望校の出題形式で変わります。科目名だけで一律に決めず、最初の課題から組み替えます。
一つの正解を押しつけない
答えがあるようで、ない。
自戒を込めて書きます。社会の勉強法に、唯一の正解はありません。講師が良いと信じている方法が、その塾生さんには合わないことすらあります。
科目、いま持っている知識、英数の仕上がり、受験生の好み。どれが違っても、合う進め方は変わります。英語や数学に比べて、その人の個性が出やすい科目です。
ただし、迷ったまま教材を替え続ければ、過去問へ入る時期は遅れます。早く仮のやり方を決め、答案を見ながら直していく。そのほうが現実的です。
良い参考書と、いまの自分を合格へ近づける参考書は、別物です。
- いま使っている教材の目的を、自分の言葉で説明できるか
- その勉強は、志望校の問題につながっているか
- 英語と数学を圧迫していないか
- 答案の読み違いが、前より減っているか
- 本番までに過去問と復習の時間が残るか
添削では、用語と文章表現に加え、問題をどう読み、どの資料を選び、どの順番で答案を組み立てたかまで追います。答案の表面だけを直しても、別の年度で同じ読み違いが起こるからです。
講師は、答案、教材、学習時間、英数の進み方を一緒に見ます。遠回りが見えたら早めに止め、その塾生さんに合う方法へ組み替える。その調整までが仕事です。
合格までの流れを見る
赤門アカデミーは2017年の創業以来、難関大専門の1対1オンライン個別指導を続け、東京大学・京都大学をはじめとする難関大学への合格者を送り出してきました。ここでご覧いただきたいのは、東大に合格した塾生さんが、合格までに何を、どの順番で進めたかです。
- 高2は英語と数学を先に進め、高3から社会の比率を上げた
東大文科三類 合格者Nさん
世界史では教科書と過去問を往復し、日本史では答案の添削を使っています。家族との問答も、基礎知識の確認に使っていました。
このページで扱う範囲|このページは、日本史・世界史・地理を国立大学の二次試験で使う場合を中心に、社会全体の時間配分と進め方を説明しています。政経、倫理、公共の詳しい勉強法や、各大学の最新の入試科目・配点は扱っていません。出願時は、必ず大学公式の募集要項を確認してください。
社会を、いつ、どこから始めるか。
英語・数学の進度も拝見して、
受験の流れを提案します。
2週間体験指導では、志望校、教材、学校の進度を確認します。答案をお持ちの場合は、その内容も拝見し、社会に使う時間と過去問へ入る順番を一緒に整理します。体験をまだ決めていない段階でも構いません。保護者の方だけの無料相談も承っています。
無理な勧誘はいたしません。別の選択肢が適している場合は、その旨もお伝えします。