第一志望だけでなく、受験全体を決める

志望校は、行きたい気持ちと、
受験までの現実を分けて考えます。

赤門アカデミーへ入塾する時点で、志望校がはっきり決まっている塾生さんばかりではありません。これまでの指導感覚では、明確な志望校が決まっている方は半分程度で、残りの方は、大学や学部を漠然と考えている段階から相談を始めています。これは集計した比率ではなく、これまで面談をしてきた中での大まかな感覚です。

志望校がまだ決まっていなくても問題ありません。学びたい分野、現在の学力、入試までの期間、使える学習時間、避けたい結果を分けて整理し、塾生さん・保護者の方・学校の先生と相談しながら決めていきます。このページでは、赤門アカデミーが志望校を考えるときに見ていることと、受験までの残り時間の考え方を紹介します。

偏差値だけでは決めない

最初に、4つの条件を分けて整理します。

「行きたい大学」と「今の成績で受かりそうな大学」だけを比べると、志望校は決めにくくなります。赤門アカデミーでは、次の4つを別々に確認します。

  • 大学で学びたい分野

    興味のある授業、研究、資格、卒業後の進路を見ます。

  • 現在の学力と科目の進度

    模試の判定だけでなく、英単語、英文法、数学の既習範囲、過去問の得点まで確認します。

  • 入試までの期間と使える時間

    部活動、学校行事、通学時間を含め、1週間に確保できる学習時間を見ます。

  • 受験で避けたい結果

    浪人の可否、学費、通学できる地域、国公立か私立か、最低限確保したい進学先を整理します。

先に大学名を決めなくてもよい

学びたいことから、学部と大学を絞ります。

医学、法学、工学のように学部と将来の進路が結びつきやすい分野もあれば、経済、商学、政治経済、文学、理学のように、大学で学びながら進路を広く考えられる分野もあります。学びたいことがまだ定まらない場合は、経済学部・商学部・政治経済学部などを候補にすることをおすすめします。文系の学部ですが数学を使う機会もあり、卒業後の進路を比較的広く考えやすいからです。

学力と受験までの時間に余裕があれば、東京大学を目指すのも一つの方法です。進学選択があるため、入学後に専門分野を考える余地があります。もちろん、学びたい分野がはっきりしている場合は、その分野へ素直に進むのが一番です。

確認したいこと学部名だけでは、実際に学べる内容は分かりません。同じ名称の学部でも、必修科目、ゼミ、研究室、数学を使う程度、取得できる資格は大学ごとに異なります。大学案内だけでなく、授業一覧やシラバス、研究室、卒業後の進路、オープンキャンパスも確認します。

東京大学を候補にする場合

東京大学には、1・2年次の前期課程で学んだ後に、3・4年次の後期課程の学部・学科を選ぶ「進学選択」(通称:進振り)があります。入学時点で専門を一つに決めきれない人にとって、入学後に考える時間があることは大きな特徴です。

ただし、どの科類からでも無条件に希望する学部・学科へ進めるわけではありません。進学先ごとに、指定科類、定数、成績、必要科目などの条件があり、全科類から応募できる枠も一部にあります。進みたい分野が見えている場合は、入学前から科類と進学先の関係を確認します。

迷っている段階では、選択肢を急いで狭めません。

得意科目だけで受験方式を決めると、後から志望学部が変わったときに受けられる大学が少なくなることがあります。高1・高2では英語と数学の基礎を進めながら、興味のある学部を複数見ておくと、大学名と受験方式を落ち着いて比較できます。

一般選抜と推薦・総合型選抜
同じ大学・学部でも、一般選抜、学校推薦型選抜、総合型選抜では、必要な準備と時期が異なります。推薦・総合型選抜を検討する場合は、出願条件、評定、活動実績、志望理由書、小論文、面接、共通テストの扱いを確認します。どれか一つへ早く決めつけるのではなく、一般選抜の勉強と両立できる時期に、利用できる方式を整理します。

残り時間だけで可能性を決めない

必要な期間は、大学名だけでは決められません。

受験計画を立てる際の大まかな出発点として、次のような期間を考えることがあります。方向として大きく外れてはいません。

大学 出発点として考える期間
東大・京大・医学部 2年以上
旧帝大・一橋大学・東京科学大学 1年半〜2年
早慶や一部の国公立大学 1年程度
指導の考え方
ただし、同じ残り1年でも、中学範囲から復習する人と、英語・数学の基礎が終わっている人とでは、立てられる計画がまるで違います。だから赤門アカデミーでは、大学名だけで必要年数を決めません。今の答案、学校の進度、選択科目、1日に確保できる時間を見て、残り期間で何をどこまで進められるかを一緒に判断します。

短い期間から合格まで進んだ人もいます。

高校2年生の8月から本格的に勉強を始め、青チャートを半年ほどで一通り終えて、東京大学に合格した人がいます。高校3年生の9月から始め、一浪を経て京都大学に合格した人もいます。

どちらも、もともと英語の学習がある程度進んでいて、人一倍の勉強量を確保できた例です。東京大学に合格した人は、高校3年生のとき、倒れそうになるくらい勉強していました。誰にでも勧められるペースではありませんし、同じ開始時期・勉強量なら同じ結果になるというものでもありません。それでも、残り時間だけで可能性を決めきることはできません。

医学部は大学ごとに科目、配点、面接、小論文の有無が大きく異なります。法学部を含め、小論文・面接・総合問題がある方式では、一般教科とは別に対策時間を取ります。小論文対策に半年ほど余裕を見る場合もありますが、すべての法学部に当てはまるわけではありません。

第一志望と同じくらい大切なこと

最悪の状況を、先に考えておく。

高望みしすぎて合格可能性の低い難関大学の対策に時間をかけすぎると、第二・第三志望の対策が手薄になり、下手をすると全落ちにもなりかねません。逆に、安全策で早く目標を下げると、本当に行きたかった大学へ挑戦する時間を失います。

そこで、第一志望を決めるときに、本人と保護者の方で次の条件も話し合います。これは弱気になるためではなく、最後まで第一志望へ挑戦するための受験設計です。

  • 第一志望
    最も行きたい大学・学部。必要科目と過去問から、優先する学習を決めます。
  • 併願校
    学びたい内容が近い大学。試験日、科目、配点を見て、第一志望の対策と両立させます。
  • 最低条件
    避けたい結果と進学条件。浪人、学費、地域、国公立・私立など、家庭の条件を確認します。

浪人してでも第一志望へ挑戦したい、浪人は避けたい、国公立でなければ進学が難しい、自宅から通える範囲にしたいなど、避けたい最悪の状況は人によって違います。性別や周囲の一般論で決めず、本人と家庭の条件として確認します。

塾長メモ
日々多くの高校生・浪人生を指導し、学習相談を受けてきましたが、実に多くの人が、この最悪の状況を十分に考えていません。第一志望に惜しくも届かないケースは、決して少なくありません。後悔しないためにも、保護者の方とよく話し合って、自分がどうしても避けたい最悪の状況を、第一志望と同じくらい真剣に決めておくことをお勧めいたします。

出願直前に初めて話すと、受験科目や併願日程を組み直せないことがあります。高1・高2の段階でも、学費と通学地域、浪人の可否だけは一度確認しておくと安心です。

一度決めて終わりではない

答案と進度を見ながら、志望校を見直します。

目標を頻繁に変える必要はありませんが、最初に決めた大学名へ固執して学習計画が崩れてもいけません。赤門アカデミーでは、課題テスト、模試、過去問、学校の進度を見ながら、目標と計画のずれを確認します。

高1・高2
学びたい分野と候補校を広く調べ、英語と数学の基礎を進める。
受験学年の前半
必要科目、配点、入試日程を確認し、第一志望と併願校を具体化する。
過去問演習後
得点差、時間配分、残り期間を見て、教材と出願校を見直す。
指導の考え方
模試の判定は大切な資料ですが、それだけで志望校を変更することはありません。今の答案と合格に必要な得点の差を科目ごとに分け、残り期間で何をどこまで進める必要があるかを確認します。志望校を下げるかどうかを先に決めるのではなく、まず、今の答案から何点をどの科目で積み上げる必要があるかを見ます。

赤門アカデミーでは、志望校を毎週の学習へつなげます。

  1. 興味のある分野と進学条件を確認

    大学名が未定の場合は、学びたい内容、地域、学費、浪人の可否から整理します。

  2. 現在の答案・教材・学校の進度を確認

    模試の成績だけでなく、どこまで自力で解けるかを見ます。

  3. 入試科目・配点・過去問を確認

    志望校で必要な力と、現在地との差を科目ごとに整理します。

  4. 教科の優先順位と学習計画を作成

    使用する教材、進める順番、1週間の課題へ落とし込みます。

  5. テストと答案から計画を更新

    予定どおり進まなかった場合も、理由を見て次の1週間を調整します。

赤門アカデミーの各コースには、受験戦略コンサルティング、学習計画表の作成と定期更新が含まれます。指導教科以外の進め方も確認し、チャットには学習中の質問をいつでも送れます。保護者面談は3か月に1回前後を目安に行い、学習状況と今後の方針を共有します。

塾長メモ大学名を決めることと、合格までの1週間を決めることは、別々ではありません。志望校が決まった後も、答案と残り期間から毎週の課題を調整していきます。

期間と入試情報について|本文の期間や指導例は、合格に必要な一律の年数や、特定大学への合格を保証するものではありません。大学名、組織名、入試科目、配点、選抜方式は変更されることがあるため、受験校を決める際は最新の大学公式サイトと募集要項を必ず確認します。

志望校が、まだ漠然としていても大丈夫です。

今の答案と残り期間から、
目標と学習計画を整理します。

2週間体験指導では、課題テストと実際の指導を通して、現在の学力と進め方を確認します。志望校が決まっている場合は、必要科目と残り期間から学習計画を整理します。まだ決まっていない場合は、学びたい分野と受験条件から候補を一緒に考えます。体験だけで終了した場合も、ご提案した学習計画は今後の勉強に活かしていただけます。

無理な勧誘はいたしません。別の選択肢が適している場合は、その旨もお伝えします。

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